給食に生徒が「ふりかけ持参」で賛否
「弁当と給食は別物」猛反発した市議
が語った問題の本質
https://dot.asahi.com/articles/-/21710... 中学校の給食でのご飯の食べ残しに悩む兵庫県川西市が昨夏、生徒の提案を採用して、ふりかけの持参を認めた。
それに対し、給食の提供にかかわった市議が猛反対。ウェブメディアも報じたことで、ふりかけ持参の是非を
めぐる論争がわき起こった。
発端は昨年9月、川西市が給食のために生徒にふりかけの持参を認めたことだった。市が設けたルールは
・1人あたり、ふりかけ1袋・ほかの生徒に渡さない・食物アレルギーのある生徒に配慮して、周りに飛散する
ことのないよう注意する」というもの。その是非をめぐり、論争がわき起こった。
市議会で猛批判を展開したのが、黒田美智市議だ。「給食は栄養バランスを考え、徹底した安全管理のうえで
提供されている。そこに家から違う食べ物を持ってくるということがスムーズに行われてしまったことに、危機感
と脅威を感じる」
給食は教育の一環であり、学校側と生徒たちが食育という観点で食べ残しについて十分に話し合っていれば、配膳や
食べ方のルールを変えるなど、もっと違ったアイデアが出たのではないかと感じている。
賛否は半々だった。
最も多かったという賛成意見は「ふりかけでご飯が進むのなら、それでいいじゃないか」というもので、
ほかには「ふりかけ持参の何が問題なのかわからない」「生徒の提案なのだから尊重すべき」などだった。
反対の多くは「せっかく栄養教諭が栄養やバランスを考えて提供している給食にふりかけを加えるのはどうか」
という意見で、「食物アレルギーは大丈夫なのか」という声もあったという。
昨年末に実施したアンケートでは、ふりかけを「ほぼ毎日持ってきている」は7.2%にとどまり、
「持ってきたことはない」は76.6%だった。ふりかけ持参が許可される前、昨年度の2学期の残食率は
18.8%だったのに対して、今年度の2学期は23.1%と、逆に増えてしまった。
「この数字をそのまま、生徒に伝えればいいと思うんです」と黒田市議は言う。
「そうしたら生徒たちは「えっ」と思うだろうし、今度は先生や栄養教諭の知恵も貸してもらって
次のステップを考える。それこそが食育です」
市の高木課長「大人になるうえで、『食べる』とはどういうことか、子どもたちが
考えるきっかけになってくれたらうれしい」と語った。
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