「傘50円」「眼鏡800円」引き取り手ない電車の忘れ物販売、
一輪車やスキーブーツも…主婦「宝探しのよう」
引き取り手のない忘れ物や落とし物を商品として販売する動きが広がっている。
物価高が進む中、割安に商品を購入できることが人気を集める一方、廃棄物を
減らそうとする事業者の意識の高まりも背景にあるようだ。
東京都中野区の「中野マルイ」の特設コーナーには、約2万点の日用品や
雑貨が所狭しと並ぶ。一輪車やスキーのブーツといった落とし物とは思えない
品もあり、見ているだけでも飽きない。
杉並区の主婦「宝探しのように夢中になった。今はどこでも値段が高いので、
安く買えてラッキーです」と満足げに話した。
販売会を催すリサイクル品販売業「ラ・ボーテ:神奈川県」は約20年前から、
保管期間を過ぎた電車内などの遺失物を仕入れ、販売してきた。
上田哲也社長は「この物価高で安価で買えることもあって、販売を始めた頃と比べて
売り上げはほぼ倍増した」と明かす。
警視庁によると、同庁が昨年に処理した拾得物約460万点のうち持ち主に返還されたのは
3割で、残りは鉄道会社などを含む拾得者に引き渡されたり、廃棄されたりした。
東急電鉄や東急バスなどは「ブックオフ」で、保管期間が過ぎた電車やバスの遺失物を
販売する実証実験を実施。1年2か月間で約5300キロの遺失物をリユース品として売るなどし、
廃棄量が1か月あたり15%減り、二酸化炭素排出量も削減した。23年4月から本格販売しており、
東急の担当者は「これまで遺失物は全て廃棄していたが、こうした取り組みで誰もが負担感なく、
環境に良い行動を取れるまちづくりを進めたい」と話す。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20250501-OYT1T50173...
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