海洋地球研究船「みらい」最後の観測航海へ出港
原子力船「むつ」活用・日本の原子力政策と深い縁
日本初の原子力船「むつ」の船体を活用した海洋研究開発機構の
海洋地球研究船「みらい」が13日、最後の観測航海に向けて出港した。
むつは1974年の放射線漏れ事故を契機に廃船となり、みらいになって
からも2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故の影響を調べる航海に出た。
むつは廃船後に改造され、1997年10月にみらいとして再就航した。その後、
世界最大級の海洋観測船として、北極域や赤道域などで250回以上の航海を重ねた。
原子炉があった場所は荒天でも屋内作業ができる格納庫となり、船内には分析装置が
多数収納された。研究者は「海に浮かぶ実験室」と呼んだ。
みらいの最後の航海は13日に静岡市の清水港を出て、29日に再び同港へ戻ってくる計画だ。
千島海溝や日本海溝で発生する巨大地震の発生メカニズムを探るために海底を掘削して泥を採取し、
地震計も設置する。
むつは開発当初、海洋観測船として設計され、予算削減によって貨物船に変わったという
経緯がある。工藤さんは「時代に 翻弄ほんろう されたが、みらいとしても多くの実績を残し、
幸せな船だった。原子力船として集めたデータも、いつか役に立つ時が来てほしい」と語った。
https://www.yomiuri.co.jp/science/20251113-OYT1T50136...
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