●肉が食べられなくなるのは、肉を食べないから
肉を食べたいと思うかどうかは生命力のバロメーターです。
若いころは大好きだった肉を加齢とともに敬遠したくなるのは、生命力が衰え始めている証拠です。
肉は消化吸収にエネルギーを要する(たんぱく質で摂取したカロリーの3割は消化吸収のために消費される)
食品だけに、体力がないと「食べたい」と思えなくなるのです。
老化とは、体から「たんぱく質」と「脂質」が抜け落ちていくことです。
「たんぱく質」が減れば、筋肉や骨の量が減り、寝たきりになりやすくなります。
「脂質」が減れば、身体各部の細胞膜が弱り、病気が生じやすくなります。
老化現象の始まる50歳以降の人が、「たんぱく質」と「脂質」の宝庫である肉を食べなくなると、
老化のスピードが加速し、寝たきりや病気になりやすい体になってしまいます。
なお、たんぱく質を消化するための消化酵素もたんぱく質から作られます。
しかも、1gのたんぱく質を消化するには、同量の1gもの消化酵素が必要になります。
そのため、「もう年だから、低カロリーのあっさりした食べ物の方が体に良いのでは?」という誤解から、
肉をあまり食べない食生活に移行してしまうと、たんぱく質消化酵素が十分に作られなくなるため、
いざ肉を食べようとした時には消化しきれずに胸焼けや胃もたれや下痢をしたり、あるいは、そもそも
食べようという気が起きなくなってしまったりして、ますます肉の摂取量が減る…という悪循環に陥ります。
また、胃や腸などが傷ついた時のダメージ修復にもたんぱく質は必要不可欠です。
胃腸を丈夫にするためにも、良質なたんぱく質が豊富に含まれる肉は最良の食材となります。
「歳と共に肉が食べられなくなった」…そう感じている人は多いかも知れませんが、
たんぱく質は生命の源のような栄養素です。
体の変化に伴って食べ方が変わるのは自然なことですが、食べやすい楽な食事に移行することが
必ずしも良い結果を生むとは限りません。
高齢者こそ肉を食べられるくらいに丈夫な胃腸と消化酵素を維持し、たんぱく質をしっかり摂れるように心がければ、
健康な体は後からついてきます。
そのためには、「若い頃から摂取量を落とさずに肉を食べ続ける」ことが非常に重要です。
肉を食べない食生活をしていると、消化酵素が減って、肉を食べられない身体になってしまうのです。
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