「水を飲めない子ども」が増えている?
意外な変化と「原因」万一の時に困るかも
https://www.tokyo-np.co.jp/article/29463... 食事中も水を飲まない
千葉県の長谷川まゆさんは「小1の長男は、味の付いていない
飲み物を飲みたがらない」と声を寄せた。長男はコーラや
ジュースを好んで飲み、食事中も水やお茶を飲まないという。
「初めて聞いた」「信じられない」といった反響がある中で、
この女性以外にも「水が飲めない」との声は届いている。
「17歳のいとこは水を飲むことが苦手で、スポーツドリンクや
ジュースを選んでいた」
「中1の娘は、常温の水が苦手。味がなくておいしくないとのこと」
「高校生の息子が2人いるが、好んで飲むのはジュース、炭酸飲料。
水やお茶は嫌う」
東京都八王子市恩方中の早川功教諭から取材協力の申し出があり、
12月初め、同校の2年生69人にアンケートを行った。
このうち10人が「水を飲むのが苦手」と答えた。
学校に持参する水筒の飲み物を尋ねると、お茶が35人と最も多く、
水の26人を上回っていた。スポーツドリンクは8人いた。
水が苦手な理由は「味がないから」「まずそう」という回答があった。
ミネラルウォーターは飲めても水道水には抵抗があるという生徒も。
同じ水でも「ぬるいと嫌」という声もあった。
早川教諭は「学校の水道を使いたがらない生徒は、近年増加したと思う」
と実感を持って語る。
水に関する情報を発信している「アクアスフィア・水教育研究所」
代表で武蔵野大客員教授の橋本淳司氏は、水が苦手な子どもが
増えた要因の一つとして、2020年から感染が広がった新型コロナ
ウイルスの影響を指摘する。新型コロナの感染防止のため、校内の
冷水器や水道の水を飲むことを禁止する学校が増え、子どもたちは
水筒を持参するようになった。魔法瓶メーカー・サーモスが
2023年1月に全国の小中高校生の保護者1321人に行った調査によると、
「学校や部活へマイボトルを持参している」割合はコロナ禍前の
71.3%から、80.7%に増加した。
橋本氏は「熱中症対策にはスポーツドリンクが有効」としながらも、
「常飲してしまうと糖分の取り過ぎになる恐れもある」と指摘する。
災害時には、冷えていない水しか用意できないこともある。
「いざというときに水を飲めないと困るのでは」と危機感を抱く。
「水苦手」を克服する訓練までしている小学校や幼稚園があるという。
「水が飲めないというのは思い込みかもしれない。緊急時の選択肢を
広げるためにも、日頃から水を飲む習慣を付けることが大切だ」と訴える
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