金沢「尹奉吉記念館」民団トップが「ノー」
「地域理解得ずに進み、憂慮」「到底賛同できない」
金沢市本町2丁目で計画されている戦前の朝鮮独立運動家・尹奉吉の「追悼記念館」について、
在日本大韓民国民団中央本部(東京)は4日までに、「到底賛同できない」とする団長談話を発表した。
記念館構想を巡り、在日韓国人の地位向上に取り組む民団が態度を表明するのは初めてで、
そのトップが「ノー」を示した格好だ。地元では予定地がある芳斉地区の住民が、建物の所有者宛てに
開設中止を求める要望書を送付したことも判明。街宣車による抗議行動も激しくなってきており、
降って湧いた計画に困惑と反発が広がっている。
金沢市にある民団石川県地方本部はこれまで、北國新聞社の取材に対し、計画への関与は
否定していたものの、その是非についての明言を避けていた。
民団中央本部の金利中団長の談話は3日付で、中央本部のホームページに4日掲載された。
記念館計画に関して「地域の理解を事前に得ることなく進められ、日本、韓国同胞の皆さまの生活に
不便と多大なる不安をもたらしたことは、憂慮に堪えない」としている。
在日韓国人を代表する団体として、計画には「一切関与していない」と主張。「韓日両国の平和と安寧、
日本地域社会の発展のため、分断と暴力、ヘイトがない社会を強く望み、そして目指していく」と結んでいる。
計画を主導する、韓国の公共放送KBSの元客員研究員、金光萬氏(70)は、これまでの取材に
「追悼記念館ではなく、北陸と韓国の歴史を案内する施設だ」と強調。
当初予定していた4月29日の開館は延期するものの、「中止はない」としている。
https://nordot.app/128098125034107727... メモ:尹奉吉は1932年4月29日に上海で開かれた天皇誕生日の式典で爆弾を投擲し、
陸軍大将の白川義則ら要人2人を殺害した「上海天長節爆弾事件」の実行犯。
この事件では、先の大戦後、降伏文書に日本側を代表して署名した外相の重光葵も右足切断の
重傷を負うなど7人が死傷した。尹奉吉は同年5月に軍法会議で死刑が言い渡されて金沢に送られ、
同年12月に24歳で処刑された。尹奉吉は、韓国で初代首相の伊藤博文を殺害した安重根に次ぐ英雄とされる。
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