全国学力テスト“トップクラス”の痛すぎる代償。
「優秀な成績」の裏で何が起きているのか
全国学力テストでトップクラスの成績を誇る石川県。
しかしその一方で、点数を上げることを目的としたテクニック重視の指導や、
正規の授業時間外に行われる過去問練習など、「過度なテスト対策」が
行われていたことが報道されています。
石川テレビが2022年8月1日、「そのウラで指摘される“過度な学力テスト対策”」と報じ、
そのなかで教員組合の部長が「過度な学力テスト対策」があり、「直前に全国学力テストの
過去のテスト問題(過去問)を解いているという実態も報告されています」と証言しています。
テスト対策をしないで石川県の順位が下がれば、県や学校の評価を下げることにもなりかねません。
教育委員会や学校にとって、それは避けたい事態です。それほど全国学力テストでの順位が、
教育委員会や学校を縛っていることになります。
しかも過去問に取り組ませるなど全国学力テストの対策を行っているのは、石川県だけではありません。
いまやどこの自治体の学校でも、テスト対策は「常識」といわれるほどです。そういうなかで
石川県だけがテスト対策をしない道を選択するのは難しいはずです。
そのテスト対策は、正規の授業として行われるものではありません。正規の授業とは別に
やるものなので、時間を捻出するのもたいへんです。正規の授業時間にやれば、そこで
やるはずだった正規授業をどこかで補填しなければなりません。正規の授業の進行にも
支障をきたすわけです。テスト対策は、テストで点数をとるためのものなので、
子どもたちはテクニックを覚えさせられることになります。子どもたちにとって楽しい
時間なのかどうか、かなり疑問です。
いまに始まったことでなく、ずっと以前から日本の学校での価値基準はテストでの点数に
ありましたが、全国学力テストがそこに拍車をかけています。
子どもたちにとっては窮屈な環境になっています。そんな窮屈な環境に順応できれば
いいのでしょうが、そういう子ばかりではないのです。
https://news.allabout.co.jp/articles/o/100298...
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