ラピダス公式発表によるもののようだが、客観的な評価はないか
ラピダス(Rapidus)の進捗に対し、専門家や市場が指摘する「客観的な評価・懸念点」を整理します。公式発表の順調な推移とは対照的に、ビジネスとしての成立性については「期待と不安が半々」という厳しい見方が根強くあります。
1. 技術面:世界初への挑戦と不透明さ
飛躍的な難易度: 現在の日本の主要技術が40nm世代であるのに対し、一気に2nm(GAA構造)へ跳ね上がるため、「周回遅れからのジャンプアップは無謀」とする声があります。
IBM・imecとの連携: 自社技術ではなく海外(IBMやimec)からの技術供与に依存しているため、それを短期間で自社ラインに落とし込み、安定した歩留まり(良品率)を確保できるかが最大の技術的難関と評価されています。
2. 資金面:巨額投資の継続性への懸念
5兆円の壁: 量産までに必要な約5兆円という資金に対し、現時点での確保分はまだ途上です。
民間投資の慎重姿勢: 政府支援は手厚い一方、「売上ゼロの企業への巨額融資」に対してはメガバンクなどの民間金融機関が慎重な姿勢を崩しておらず、市場からは「将来的な自立性」を疑問視する声も出ています。
3. ビジネス面:顧客確保と競合優位性
TSMCとの差別化: 先行するTSMCやサムスンはすでに安定した顧客網を持っており、後発のラピダスが「なぜラピダスでなければならないのか」という明確な理由(ロジック)を示しきれていないとの指摘があります。
短TAT(納期短縮)の実現性: ラピダスが掲げる「設計から製造までの期間を半分にする」という戦略は評価されていますが、これが実際に機能するかは「量産実績が出るまで未知数」とするのが一般的な評価です。
4. 肯定的な評価(期待されている点)
地政学的なバックアップ: 米中対立の中、エヌビディア(NVIDIA)のジェンスン・ファンCEOが「日本での製造は良いアイデアだ」と言及するなど、「台湾一極集中を避けるための代替先」としての期待は極めて高いです。
試作品の評価: 2025年に公開された試作チップに対し、一部の有力エンジニアからは「想定以上のスピードで進んでいる」と肯定的な評価も出始めています。
総評として、
「技術的なマイルストーンは今のところクリアしているが、2027年以降の『商売としての持続性』については依然として厳しい試練が待ち受けている」というのが、多くの業界アナリストやメディアによる客観的な見解です。
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