日本生まれのカラオケ装置を、世界の権威ある機関が「歴史的偉業」と認定
IEEE(Institute of Electrical and Electoronics Engineers)という組織がある。
エレクトロニクス関連を仕事にしている人なら誰でも知っている国際機関である。
世界160か国以上、45万人を超える会員を擁し、電気・電子・情報・通信分野の学術研究を
行う学会であると同時に、技術標準化機関でもある。
そんな世界的な組織であるIEEEが、日本人の発明に対して「IEEE Milestone」を認定、
6月12日に東京・品川のプリンスホテルで認定書の贈呈式が行われた。
IEEEマイルストーンに認定されたのは、故・根岸重一さんが開発した世界初のカラオケマシーンである。
いまや世界中で愛されているカラオケが生まれたのは第2次世界大戦が終わって22年経った1967年のことだった。
カーステレオの工場を経営していた根岸さんは、仕事終わりによく通った夜のスナックで「流し」のギターに
合わせて歌謡曲を歌うのが楽しみだった。一方で、大の発明好きだった根岸さんは、「流し」が演奏できる
楽曲だけでなく、歌いたい人が歌いたい曲を簡単に演奏できる「マシーン」ができないかと考えた。
そして生まれたのが、「ミュージックボックス」。その後「スパルコボックス」と名前を変更した
世界最初のカラオケ装置だった。
IEEEマイルストーンは、電気・電子の分野において達成された画期的なイノベーションで、
開発から25年以上が経過し社会や産業の発展に多大な貢献をした歴史的業績を認定するもの。
これまでに世界で約270件が認定されている(約270件というのは、名古屋大学の福田敏男名誉教授によれば、
世界中で認定作業が行われていて今現在何件と正確には言えないためだという)。
日本ではこれまでに50件が認定され、今回の世界初のカラオケマシーンは51番目となる。
ちなみにIEEEマイルストーンに認定された日本最古の発明は平賀源内のエレキテルだという。
ほかにはカラー・プラズマ・ディスプレイ(1993年)や八木アンテナ(1924年)、QRコード(1994年)、
トヨタ自動車の「プリウス」(1997年)などがある。
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