https://news.yahoo.co.jp/pickup/655565... コンビニエンスストアで架空請求詐欺の被害を未然に防いだとして、ネパール人留学生でアルバイト店員のアレ・
マガル・イシャラさん(26)とカトリ・カルナ・バハドウールさん(25)が新潟署から感謝状を受け取った。2人は
日本で相次ぐ特殊詐欺やその手口は知らなかったが、あるルールを徹底し、ネパール語で連携して、被害を防いだ。
あるルールとは。
2人が働くのは新潟市中心部にある「ファミリーマート新潟八千代二丁目店」。この店に9月10日の午後10時ごろ、
70代の男性が来店した。男性は電子ギフト券「アップルギフトカード」の1万円分を立て続けに3枚購入し、さらに
「パソコンを購入するために30万円分ほしい」とレジに立つアレさんに声をかけた。
その時、アレさんは店長の佐藤有樹さん(39)から言われていたあるルールを思い出した。
「5万円分以上のカード購入は店長に確認するように」
アレさんは、ちょうど夜勤に入ろうとしていたカトリさんに「店長に電話して」とネパール語で伝え、男性には日
本語で「確認が必要ですのでお待ちください」と告げた。だが、男性はすんなり購入できないことに腹を立て、怒
鳴り始めた。
カトリさんは男性が誰かと電話している隙(すき)を見て、すぐに佐藤さんに連絡。佐藤さんが店に到着するまで
引き留めようと、アレさんと一緒に怒鳴っている男性をなだめ続けた。
男性の来店から約20分。佐藤さんからの通報を受け警察官が到着すると、男性がNTTをかたる人物から「携帯電話
代金の未納があるので、今日中に支払わないと裁判になる」といった架空請求の電話を受けていたことが分かった。
佐藤さんはこれまでの経験から、5万円分以上のカード購入は詐欺の可能性が高いとして、ルールの徹底を店員ら
に呼びかけてきたという。
アレさんとカトリさんはともに来日から4年ほどだが、特殊詐欺についての知識はなかった。今月14日に新潟署の
倉石浩之署長から感謝状を受け取った2人は「ルールがあったから止めることができた。対応するのは怖かったが(男
性の詐欺被害を防ぐことができて)よかった」と笑顔を見せた。
新潟署によると、県内では今年1~8月に覚知された特殊詐欺被害167件のうち、4割近くに当たる66件が今回のよ
うな未納金などを請求する架空請求詐欺だという。
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