1/29(日) 14:54配信
断水の発生から3日目となった28日、輪島市では厳しい寒さと雪が追い打ちをかけた。
タンクを手に凍った路面を歩いたり、給水所で活動する自衛隊員を拝むように
見詰めたりするお年寄りの姿も。「耐えるしかない」。思うように復旧が進まない中、
住民は疲労の色を深めた。
市が給水所を開設した鳳至公民館には、氷点下の気温の中、朝からペットボトルや
ポリタンクの容器を手にした住民が次々と訪れ、30人ほどの列ができた。
給水開始から1時間もたたないうちに1トンのタンクが空になり、給水車が到着
するまでの間、白い息を吐きながら待った。1人暮らしの黒田容子さん(88)=鳳至町=は
「昨日は雪を鍋で溶かして、生活用水に使った。そばに頼れる人はおらんし、1人で
耐えるしかない」と話し、足元を気にしながら満水となったタンクを運び帰った。
陸上自衛隊金沢駐屯地の隊員約20人は早朝から輪島に入り、5トンの大型給水車を使って
福祉施設の貯水槽に水を補充した。高齢者約100人が利用する三井町小泉の「あての木園」
の谷口広之施設長(60)は「ありがたい。利用者の方にも不自由な思いをさせたが、
これでなんとか、大丈夫だ」と胸をなで下ろした。隊員は三井公民館でも活動した。
市文化会館では地元の航空自衛隊輪島分屯基地の隊員が、市職員とともに住民が持参した
タンクや専用のビニール袋に注水した。かほく市は住民の要望を受け、給水所近くに5台ずつ
仮設トイレを設置した。同市白尾に住む60代女性は「昨日は白山市に住む娘の家まで水を
もらいに行った。いったいいつになったら復旧するのか」と疲れた表情で話した。
●水道工事業者も疲労「漏水箇所にたどり着くため雪かき」
水道管の復旧に当たる事業者も疲労の色を濃くしている。七尾市の給水装置工事業シラヤマでは、
寒波に見舞われた25日以降、30件以上の依頼が相次いだ。白山竜俊社長(47)は「雪深い地域では
漏水箇所が分かっても、そこにたどり着くまでの雪かきに苦労している」と話した。断水した
地区では修理しようにも水が止まって破損箇所を正確につかめず、手を付けらない状態だという。
同社は除雪作業も手掛けており、白山社長は「両方が重なり、いつもの冬より大変だ」と困惑していた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6ed4efda556061d2db08a...
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