●モデル界と違い過ぎる筋肉界に「感動した」
―― カレンさんが筋肉ボディにそこまで魅力を感じるのは、なぜでしょう?
道端 私は42歳で初めてボディメイクの大会に出たんですが、そのとき周りの選手を見て
「うわぁ、こんなにスタイルのいい人たちが世の中にいるんだ!」って、めちゃくちゃ感動したんですよ。
―― カレンさんも相当素敵ですよ。
道端 私はまだまだです。選手の方々を見て、とにかく驚いたのと同時に、大感動しました。
というのは、私は15歳でデビュー以来、他のモデルさんの体をいやというほど見てきたんです。
当時は90年代だったので、「痩せていなければモデルじゃない」ぐらいの雰囲気でした。
●「なんて人間らしい、素晴らしい体なんだろう!」
―― 90年代前半は、リンダやナオミ、クラウディアなどのスーパーモデルによる、パーフェクトボディの流れがありました。
道端 まさにその頃です。痩せてはいるけれど、不健康そうなモデルさんもたくさんいました。
でも、仕事に行くと周りがみんなそうだから、10代の私は「これが素敵な、理想の体型なんだ」と思っていたんです。
―― 2000年代に入ると、健康的な筋肉がついたモデルが評価されるようになりました。
道端 ヘルシーでグラマラスな、ブラジリアン・モデルの時代ですね。
私、ジゼル(・ブンチェン)が大好きだったんですよ。それに私自身がトライアスロンを始めたこともあり、
筋肉のある体がいいな、と思い始めました。
だから、ボディメイクの大会に出るようになって、選手の皆さんがすごく……そう、「人間らしいな」と思いました。
人間らしい、素晴らしい体をしていることに気づいて。
●脂肪ではなく、鍛えた筋肉でつくる「曲線美」
―― 絞り込んで痩せているけれど、それだけじゃない?
道端 ボディメイクをしている方々はみんな、筋肉がしっかりとあるんです。
骨格は一人ひとり違いますが、本来あるべきところにきちんと筋肉がついている。
だから、体がとても綺麗に見えるし、何よりも「生きてるな」と感じさせるんですよ。
―― 生身の人間だ、と。
道端 そうです。モデル時代の私は、「とにかく痩せているのがいい」と思っていました。
でも今は、生命感や躍動感を感じさせる体が素敵だと思います。
ビキニフィットネスの審査基準には、「トレーニングによって作り上げられた、曲線的な美しさ」というのがあるんですよ。
女性の体の美しさは曲線だといわれますが、それを「トレーニングで作る」のが、なんとも健康的ですよね。
女性美を極めつつ、筋肉美も追求できるって、最高じゃないですか?
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