琉球大と北里大・大村智記念研究所が28日、沖縄県庁で会見を開き、シークヮーサーの皮に多く含まれる物質「ノビレ
チン」に新型コロナウイルスの感染抑制効果があるとの研究結果を発表した。両大によると世界で初めての発見。県内でシ
ークヮーサーの多くはジュースに加工されており、搾りかすの利活用が課題となっていた。トローチや喉スプレーに加工す
ることで、喉で増殖するコロナウイルスを抑制できるほか、県内農家の収益増加や新たな産業発展が期待できそうだ。
両大は新たな産業を創出する研究事業で、県の委託を受けて2017年度から5年間研究。県内の植物や海洋生物、微生物
など1万を超えるサンプルを調べた結果、22年3月ごろにノビレチンがコロナの抑制効果を持っていることを突き止めた。
特許も出願済み。
会見で北里大・大村智記念研究所の花木秀明医学博士は「他のかんきつ類と比べ、シークヮーサーは10培近くのノビレチ
ンが含まれている。コロナを減少させ、増やさない効果が期待できる」と説明した。
琉大の照屋俊明教授によると、県内のシークヮーサーの年間生産量は3千~4千トン。約90%がジュースに加工されてお
り、約半分の重量の搾りかすが出る。ノビレチンは搾りかすから1%の割合で含まれ、年間で推定1500~2千キロ取れると
いう。
照屋教授は「今まで捨てていた物を活用することで、農家の収益増や高付加価値商品として新規市場への展開が期待でき
る」と指摘。今後、感染症予防商品などの開発につなげたい考えを示した。
会見にはシークヮーサー産地の首長も同席。本部町の平良武康町長は「北部に降り注ぐ太陽と雨と土壌でできたシークヮ
ーサーが、世界ブランドとしてグローバルで闘っていける」と声を弾ませた。
大宜味村の友寄景善村長は、県内生産量の55%が村内と強調。「この研究で生産農家と担い手育成に弾みが付く。生
産体制をしっかりつくり、取り組みたい」と意気込んだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/94644486d2d4c65d9af5d...
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