アフリカのザンビアで、収穫後のバナナの茎の繊維から紙を作り出す事業を立ち上げたエクベリ聡子さん。
「2006年にザンビアという国に行った時、野生動物や自然がある一方で、貧困が原因で密猟に手を出す人もいました。
直接雇用を生み出すもので、“使われていない、環境を汚さない”ものはないかと考えた時、バナナだったら近くにい
っぱいあるなと思いました」
人、森、野生動物を守る「紙」
環境コンサルティング会社で長年働いていたエクベリさんは、2012年に独立し、アフリカの環境と貧困問題を同時に
解決するプロジェクトを始めた。
目を付けたのはバナナの茎。
バナナは同じ茎に一度しか実がならないため、収穫後は大量のごみになる。
エクベリさんはその茎から繊維を取り出し、越前和紙の技術を使って「バナナペーパー」の製造を始めた。
現在スタッフは25人。10年以上働いている人もいる。
従業員のフローレンスさんは、「子供が学校や大学に行けるようになり、とても嬉しいです。支援を続けてください」と
話す。
色鮮やかな包装紙などに生まれ変わるバナナペーパー。
バス用品などを販売するLUSHの店員は、「バナナペーパーは聞こえがすごく楽しいので、お客様に興味を持ってもらえ
ます」と話した。
現在、世界20カ国で展開し、名刺や包装紙、紙ハンガー、紙袋、大学の卒業証書などに使われているバナナペーパー。
ごみを減らし、雇用を生む“魔法の紙”。
エクベリさんは、「アフリカの発展に誰もが携わって一緒に支えていく必要がある。地球の宝物を守っていくという新し
いモデルになっていけたらなと思います」と語った。
https://news.yahoo.co.jp/articles/55c1e6033be89e3656a6f...
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