ベトナム北部ハイズオン省に住む58歳の女性の脳や体から寄生虫が発見された。女性はベトナム料理である“ティエット
カイン(Tiet canh)”と呼ばれる豚の生血で作ったプリンを毎月食べていたという。医師はこの女性の皮膚の下を蠢く寄
生虫の写真を公開し、生血を食べることの危険性について注意喚起した。英ニュースメディア『The Mirror』などが伝え
ている。
ベトナムの首都ハノイ郊外の町に住む58歳の女性オーさん(Ms. O.)は今年1月、自宅でベトナムの旧正月「テト」の食事
を準備していたところ、激しい頭痛に襲われた。そして突然倒れ、ハイズオン省の緊急治療室に搬送されると7日間の入
院を強いられた。
医師は当初、脳卒中を疑ったものの、ハノイ市の中央熱帯病病院での検査の結果、寄生虫に感染していることが明らかにな
った。寄生虫は腕や脚などの皮膚下だけでなく脳にまで達しており、オーさんはその後、寄生虫疾患を専門に扱う市内のダ
ンヴァングー病院(Dang Van Ngu Hospital)に転院して治療を受けた。
現在はすでに退院しているが、オーさんは感染症を起こした原因について次のように述べたという。
「体のほてりを冷ますため月に一度、豚の生血で作った“ティエットカイン”を食べていた。自分で料理していたので、清
潔で病気とは無縁だと思っていた。」
なお「血のスープ」「生血プリン」などと呼ばれるティエットカインは、豚やアヒルの血にヌクマム(魚醤)、塩、軟骨な
どを加えてゼリー状にし、ピーナツや香草と合わせて食べるという。生血を食することで豚レンサ球菌よる髄膜炎を発症し
たり、有鉤条虫(豚に寄生するサナダムシの一種)の幼虫が引き起こす感染症を患ったり、鳥インフルエンザに感染して死
亡したケースも報告されているが、ベトナムでティエットカインは根強い人気がある。
ダンヴァングー病院の副院長であるチャン・フィ・トー医師(Dr.Tran Huy Tho)は「オーさんの寄生虫感染の原因
がティエットカインであることを確認しました。もし治療を受けずにいたら、体が麻痺したり後遺症は免れなかったでしょ
う」と明かし、次のように述べた。
続く→
https://article.yahoo.co.jp/detail/1eb8a0df164585d2fc11592...
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