5/18(木) 9:14配信
コメディアンの志村けんさんにコロナをうつした――。ネットで<感染源>とのデマを流された女性が、
名誉を毀損(きそん)されたとして、投稿した男女26人に計約3300万円の損害賠償を求めて大阪地裁
に提訴した。「デタラメな内容で人を傷つければ責任を問われると知ってほしい」と訴えている。(田中俊之)
大阪・北新地の「クラブ藤崎」でママを務める藤崎まり子さん。志村さんが新型コロナウイルスによる肺炎
で亡くなった2020年3月、ネットに「2月末に東京・銀座で志村さんの誕生日パーティーが開かれ、
参加した藤崎ママが感染させた」との内容の書き込みが相次いだ。
藤崎さんはコロナに感染しておらず、志村さんと会ったことすらなかったが、このデマはネットの掲示板や
SNSで一気に拡散した。「クラブ藤崎のママ 無自覚でコロナばらまいてる」……。藤崎さんのインスタ
アカウントには、「人殺し」「お前を許さない」などと罵倒するメッセージが殺到。多いときには1日
数百件に上った。
藤崎さんはインスタグラムで「志村さんとは面識がない」と説明したが、敵意むき出しの書き込みは収まらず、
「襲われるかもしれない」と一時期は外出も控え、警察にも相談。「精神的に追い詰められ、おかしく
なりそうだった」と振り返る。
面識ない投稿者
藤崎さんは20年5月以降、デマを書き込んだ投稿者の氏名や住所を知るため、開示を求めて裁判手続きなど
を進めた。最初にデマを発信した人が誰かははっきりしないままだが、拡散させる行為にも責任があるとして、
開示された約40人のうち、示談に応じなかった26人について、今月13日付で提訴した。
26人の居住地は東京や愛知、大阪など13都府県で、面識のある相手はいなかった。1人あたり慰謝料や
調査費用など116万~250万円を請求する。藤崎さんは今でも店の客から「志村さんに感染させたのか」
と尋ねられることがある。ネット上に誤った情報が一度拡散すると、いくら否定しても、正しい情報が伝わり
にくい状況に、もどかしさを感じている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/50eec60857aee950a466a... https://news.yahoo.co.jp/articles/50eec60857aee950a466a...
返信する