【ドブにカネ!防衛産業救済の愚】#1
岸田政権が防衛産業への支援強化を決定した。国が資金を提供して兵器生産や兵器輸出を後押しする内容である。
6月に「防衛装備品生産基盤強化法」を成立させた。
だが、もくろみどおりには進まないだろう。
甘やかしてきたダメな子をさらに甘やかす内容だからである。
まず、日本国内の防衛産業は自衛隊創設からの70年間、徹底して甘やかされてきた。
防衛市場は保護主義で守られてきた。防衛当局は安価で高性能な海外製兵器があっても買わない。
産業保護として高価格で低性能の国産兵器を購入してきた。
またカルテルも公然と維持されてきた。当局と業界は阿吽の呼吸で会社ごとにショバとなる製品を割り当てている。
戦闘機は三菱重工、哨戒機は川崎重工、中型ヘリは富士重工、飛行艇は新明和の形である。企業は国内競争も免れてきたのである。
契約や価格も非常識である。以前は随意契約ばかりであった。今の一般競争入札も新規参入は難しい。
支払価格も契約額ではなく商議で決める例も多い。その場合は、かつての電力会社と同じ総括原価方式である。
生産性が低く努力もしない企業でも利益を確保できる仕組みである。
そのため、珍無類の状況が発生している。
仕方なく海外兵器を導入する際にも、わざわざ国内生産をしている。製造権を買ったうえで国内生産しているのだ。
だから本来の輸入価格の数倍となる。
人口1億の国に軍用機メーカーが4社林立するのも珍光景である。また軍用銃器メーカーも3社ある。
問題となった過大請求もその結果である。実際の支払額が商議で決まる。だから工数の水増しや契約間の付け替えが横行したのだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/74c8e0ad1c60ee33cf91c...
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