10月に開かれたアマチュア対象の日本酒の利き酒大会「第42回全国きき酒選手権大会」(日本酒造組合中央会主催)で
採点ミスが発覚し、優勝を含むほとんどの入賞者が賞を取り消される異例の事態になった。主催者側は新たな入賞者を参加
者に発表するとともに、取り消しとなった参加者らに陳謝した。
全国きき酒選手権大会は、日本酒文化の普及・振興を目的に1981年から始まり、今年は10月28日に東京都内で開かれ
た。
各都道府県で選ばれた代表が「個人の部」と「団体の部」で競うほか、大学生らの「大学対抗の部」がある。筆記試験と
利き酒競技の合計点を参加者ごとに集計。それをもとに、個人、団体、大学別の順位を決める。
今回は、33都道府県の代表各2人の計65人(1人欠席)、15大学38人が出場。団体の部、大学対抗の部は優勝、準優勝、
3位、個人の部は優勝~10位がそれぞれ選ばれ、表彰式が開かれて大会は終わった。
だが、同中央会によると、終了後、複数の参加者から結果に疑義が呈されたため調査に乗り出したところ、採点ミスが発
覚したという。
利き酒競技の結果をマークシート方式で採点した際、読み取り機器に不具合があり、集計担当者が手作業で一部のデータ
を入力。その際にミスがあり、全選手の採点が1人ずつずれたという。採点後、結果の確認が不十分なまま発表したという。
大会事務局は採点をやり直し、新たな順位を確定。大会当日に発表した順位を取り消し、11月1日に全参加者にメールで
陳謝し、2日にはホームページで新たな入賞者を公表した。
個人の部では優勝~9位までの入賞者が入賞圏外となったほか、団体の部もすべての入賞者が入れ替わった。
大学対抗の部では順位の変更はなかったが、複数チームが出場した大学で点数を取り違える別のミスがあった。
同中央会は、「大会に出場するためきき酒の技術を高める努力をしてこられた選手や関係者のみなさまに大変なご迷惑を
かけ深くおわび申し上げます」と陳謝。当初、トロフィーや賞品などの返還を求めていたが、SNS(ネット交流サービス)
などで批判が出たため、返還は取りやめる。
得点の集計など大会の事務局はJTBに委託していたが、今後、採点は同中央会がする体制に見直すという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/910179cc4c2b6315cdfdc...
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