2/27(火) 14:03配信
奈良市の小学校でいじめを受け自殺をほのめかした女子児童のノートに担任が花丸をつけた問題で、女子児童とその両親
が27日、学校や教育委員会の一連の対応に問題があったとして、市に約250万円の損害賠償を求める裁判を起こしました。
奈良市立の小学校に通う女子児童は、2022年2月、同級生に蹴られて全治1週間のケガをしました。その約4か月後、女子生徒
はノートに「悲しかった、つらかった」「わたしは死ねばいいのに」などと自殺をほのめかす文章を書き担任に提出しましたが、
担任は花丸をつけ「You can do it!ファイト」と記載して児童に返却していました。
保護者が調査を求めたところ、学校側は同級生が暴力を認めないことなどを理由にあげて、「学校は警察じゃない」と調査を拒否した
ということです。その8か月後に、保護者が再び調査を求めるまで学校はいじめを放置し、その後、市がいじめの重大事態に認定しました。
去年12月に市の教育委員会が公表した調査報告書によりますと、他の児童が「手のひらで叩いた」「鉛筆で背中を突いた」
「家族のことについていやな思いをするようなことを言った」など、計12件について、女子児童へのいじめ行為があったと認定しました。
その上で、学校側は2022年2月の時点で市教委などに報告して組織的に対応すべきだったにもかかわらず、初期対応に十分ではなかったと結論づけていました。
両親らは、「学校や教育委員会がいじめを防止する措置を怠り、著しい精神的苦痛を与え、転校や転居の検討を余儀なくされた。(女子児童が)命を
落としていた可能性も十分にあったことは明らか。学校や教育委員会に対するやり場のない悔しさや怒りもあり、精神的苦痛は今もなお継続している」
として、市に対し約250万円の慰謝料などの支払いを求めています。
両親は提訴に踏み切った理由について、「娘は今もなお、足がすくむなどして通常どおり登校ができておりません。学校や奈良市教育委員会に
対して抜本的に組織体質を改善してほしいという思いもあり、やむを得ず訴訟を提起することとしました」とコメントしています。
午後3時ごろから奈良市内で記者会見した両親らの代理人弁護士は、「問題が明るみになってからも職員の処分や責任の所在が明らかにされることはなく
漫然と放置され、ほとぼりを待っているかのような印象を受ける。学校や教育委員会の自浄作用は期待できず、裁判所の判断をあおぎ、いじめ対応のひどさや
深刻さをを厳しい目で見ていただき、改善につなげてほしい」と語りました。
これに対し、奈良市の仲川げん市長は、「訴状が届いていないのでコメントできません」としています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0f441bbf11deb70010816...
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