「自動音声ガイダンス」電話の巧妙すぎる詐欺手口
総務省をかたり「電話料金が支払われていない」
ここ最近、「総務省」などの公的機関をかたり、2時間という絶妙な時間で切って、
焦らせるような音声ガイダンスの電話がかかってきた、という報告が相次いでいます。
「電話料金が支払われていないので、この電話は2時間後に使用できなくなります」
しかもかけてくる相手は音声ガイダンスですので、どのような状況なのかを
聞くこともできません。
「何の料金が払われていないのだろうか…」
そう思う気持ちを見透かすように、次の言葉が続きます。
「料金の確認をしたい場合は、『1』の番号を押してください」
言われたとおりに番号を押したくなる人もいるかもしれません。
しかし絶対に先に進んではいけません。そこには、オペレーターをかたる
詐欺グループのメンバーが待っているからです。彼らと会話をしてしまうと、
「本人確認」を口実に、名前、生年月日などの個人情報を聞き出されることになります。
なぜ、犯罪グループは音声ガイダンスの電話を多くかけてきているのでしょうか。
2つの理由が考えられます。
1つ目は、これが人の声ですと「だまされるかもしれない」と警戒して、電話を受けた人が
すぐに切るかもしれませんが、相手が公的機関をかたっての機械的な音声だと、最後まで
話を聞かせることができて、犯罪グループにとって罠にはめやすくなるということです。
2つ目は、音声ガイダンスで電話をかければ、相手の反応などを気にせずに、次々に
自動で詐欺のアプローチができることです。だましやすい人をより効率的に
犯罪グループは選別できます。
昨年、多くかかってきたものに「電気料金が払われていないので、
2時間後に電気が止まります」という電力会社をかたる電話もありました。
ほかにも、郵便局をかたる自動音声ガイダンスの電話もあります。
「荷物が届いています。オペレーターにつなぐ場合は2番を押してください」
この電話を受けた方は「荷物が届いた」と思い、電話のボタンを押したくなる
のではないでしょうか。この場合、荷物の配送名目で、住所や氏名を聞かれることになります。
犯罪の予兆電話においては、相手の話を最後まで聞かずに、電話を切ることです。
犯罪グループの目的はすべての話を受け身の状態で最後まで聞かせて誘導しようとすることです。
多くの人がやりがちなのが、偽の市役所職員と話した場合、途中で「何かおかしい」と思い、
それを確かめようとして、質問を重ねてしまうことです。そうなると、こちらの個人情報を
相手に伝えてしまうことにつながります。長話をすればするほど、こちらの個人情報が漏れて、
闇名簿のアップデートをされてしまうわけです。「怪しい」と思えば、すぐに電話を切って、
自分で調べた役所などの連絡先に電話をかけることが必要です。
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