1. 「開封(開栓)しなければ、水は傷まない」について
確かに水そのもの(純水)は劣化しにくい
水は化学的に安定で、分子としてはほとんど変化しません。
しかし、市販のペットボトル水や保存水は 完全な純水ではなく、微量のミネラルや二酸化炭素、微生物の胞子などが混在 している場合があります。
長期間保存すると、容器から可塑剤・有機化合物が溶出したり、わずかな酸素や光・温度変化によって化学的性質が変化することがあります。
特にプラスチック容器入りの水は、高温保管で風味が劣化し、においや味が変わる ことが確認されています(厚生労働省、食品安全委員会資料より)。
2. 「いつでも飲める」について
未開封でも、永遠に安全とは限らない
災害備蓄用の水にも「賞味期限」が設定されているのは、風味や衛生的安全性を保証できる期間に限界があるからです。
賞味期限後すぐに危険になるわけではありませんが、長期間経過した水は 微生物汚染リスクや化学物質溶出の可能性 が増します。
特に保管環境が高温・直射日光下だった場合、細菌や藻類の発育やボトルの劣化 が進む可能性があります。
3. 「煮沸すればいい」について
煮沸は細菌やウイルスの殺菌には有効 ですが、
化学物質や重金属の除去はできません。
例えば、容器から溶け出したビスフェノールA(BPA)やアセトアルデヒド、その他の有機化合物は、煮沸しても残ります。
また、長期保存で発生した異臭成分(揮発性有機化合物)や味の劣化は、煮沸では完全に改善されません。
まとめ
間違い(不正確)な点は次の3つ
1. 未開封でも永遠に安全・無劣化とは言えない(容器劣化・溶出物・微生物芽胞等のリスク)
2. 賞味期限は「安全と品質を保証できる期間」であり、それを超えると変質の可能性が増す
3. 煮沸は微生物には有効だが、化学的劣化や有害物質は除去できない
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