土から100ワット「超小集電」の実験成功
東京都内の研究開発会社 茨城・常陸太田
土や水などの自然物から微小な電気を集める「超小集電」の実験が、
茨城県常陸太田市の山あいで進められている。
手がけるのは、同市出身で超小集電技術の研究開発を進める会社
「トライポッド・デザイン」(東京)の中川聡CEO。超小集電は電気のない
地域や災害時の電力供給など、あらゆる場面で活用が期待される。
超小集電は土や水、堆肥などあらゆる自然物中に流れる微小な電気を、
素材が異なる金属を使って集める仕組み。2021年には同市に実験施設
「空庵」を開設し、集電の持続性や電力強化に関する研究をしている。
空庵は格子状の木材にガラス張りの建物で、自然に囲まれてぽつりと立っている。
施設内には、土などが入った木製の「集電セル(単電池)」が壁沿いに1500個並べられ、
窓枠に等間隔で取り付けられたLEDライトが、土から集めた電気によって
毎晩柔らかく光っている。今年7月、空庵のすぐそばに新たな実験施設「琉庵」が
開設された。琉庵は100ワットの集電を目指す施設で、改良した集電セル
約2000個が収められている。セルは電極の本数を見直すなどし、小型化と
電力アップに成功した。電気を使い、炊飯器や冷蔵庫を稼働させる実験も行われ、
参加者は不思議がって見学していた。
実験成功に、中川CEOは「土からの電気を一般的な蓄電方法に引き込むことができた」
と要因を振り返る。
今後も実証実験を続け、年度内には海外の展示会に出展したいという。
「(超小集電は雪国や水の中、宇宙でもできるのか、これからも挑戦し続けたい」
https://news.jp/i/133397279684355772...
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