注目されるのは今後のCMの行方だ。実業家の堀江貴文氏は自身のYouTube番組で「これまでテレビCMをやらないと売上が下がると 
 思っていた企業がフジの不祥事をきっかけにCMをやめたら、売上が下がらず、コスパが良くなかった(と気づく)」と指摘し、 
 企業のテレビ広告離れが進むと予言した。   
 テレビCMに数十億円かけても「十分な利益」は生めない   
  そんな「企業のテレビCM離れ」を20年以上前に実現していたのが、元ネスレ日本社長の高岡浩三氏だ。 
 世界最大の食品・飲料メーカーであるネスレの100%子会社であるネスレ日本のトップを2010年から10年間務めた高岡氏だが、 
 社長就任前の2002年頃、人気商品「キットカット」のCM中止をマーケティング担当者として決断、後述するように新たな 
 プロモーション戦略を打ち立てて大成功を収めた。   
  なぜ、キットカットのCMをやめようと思ったのか。高岡氏は「まず前提として、外資系企業の“利益に対する執着”を理解する 
 必要があります」と語る。   
 「日本の会社は今でこそ、投じた資金がどれだけ利益を生み出したかを示すROIC(投下資本利益率)を重視するようになりましたが、 
 外資系では僕がネスレ日本に入社した40年前から当たり前のように、投資に対するリターンを強く求められました。売上ではなく利益です。 
 僕はそうした厳しい環境で鍛えられました」(高岡氏・以下同)   
  投じたお金がどれだけの利益を生み出すかをシビアに問われる環境で、悩みの種となったのがテレビCMだった。 
 1980年代当時のネスレ日本は「ネスカフェゴールドブレンド」の“違いがわかる男”などのCMに年間400億円ほど使っていたが、 
 それは大きな工場を丸ごと一つ作れる金額だったという。高岡氏がマーケティングを担当することになったキットカットも 
 宮沢りえや一色紗英ら華やかな女性タレントをCMに起用し、毎年20億円以上の広告費を使っていた。   
 「それだけの巨額をつぎ込みながら、キットカットの利益率はわずか2〜3%ほどでした。これではどうしようもない。 
 利益を重んじる本社から『何とかしろ』との指令があり、“20億円の広告費を一気にゼロにしたら利益が上がるだろうか……” 
 と漠然と考えていました」  
https://news.yahoo.co.jp/articles/6323d5e558442e8c1d48e... 
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